総務省が8日発表した8月の家計調査(2人以上の世帯)によると、1世帯当たり消費支出は29万6327円で、物価変動を除いた実質(変動調整値)で前年同月比1.0%増加。実質増は9ヶ月連続で、季節調整した前月比は2.4%の増でした。総務省では消費支出の判断基準は前月と同じ「持ち直している」に据え置いています。食料支出は1世帯当たり8万5996円で実質1.6%増と、2カ月ぶりの実質増となっています。猛暑などの影響で飲料や酒類、調理食品の伸びが高くなったためで、こうした中、肉類は単価安に加え天候不順が響いて実質で減少しました。
肉類の1世帯当たり支出額は7343円(実質2.3%減)、内訳は生鮮肉が5760円(同4.0%減)、加工肉が1583円(同5.3%増)と、加工肉が増加したのと対照的に生鮮肉はマイナスと、昨年10月以降実質マイナスが続いています。生鮮食肉3品の1人当たり購入状況は、鶏肉が購入量420.3g(前年同月比97.5%)、支出額378.7円(同97.0%)で単価が90.1円で前年比0.5%安も、天候不順が響いた結果が現れています。牛、豚も同様で牛肉は188.5g(同95.4%)の、626.0円(同99.5%)、豚肉が550.7g(同97.3%)の788.9円(同96.8%)と、生鮮肉3品はいずれも前年の消費実績を下回りました。
8月は猛暑や天候不順で「やきとり」の売行きが鈍かったとの声が聞かれましたが、家計調査からも、「やきとり」の購入(額)は1世帯当たり282円で、前年同月の290円を割り込んでおり、やきとりの購入が前年より増えたのは北海道、中国、四国の3地域だけで、大消費地圏をはじめ多くの地域で消費が落ち込んでいます。
10月8日(火)の食鳥卸売相場(東京・加重)は
◆「もも肉」が前日より1円高の553円
◆「むね肉」が同6円高の256円
■「正肉相場」は同7円高の809円でした。

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